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この記事では、キャノンに就職・転職をしたい人に必要な、
- 採用状況
- 業績と事業内容
- 今後どうなるのか?
の3点について解説していきます。
1、キャノンの採用状況
(1)新卒採用
キャノンの過去の採用実績は以下の通りです。
18年 | 19年 | 20年 | |
文系 | 64 | 79 | 80 |
理系 | 376 | 396 | 442 |
合計 | 440 | 475 | 522 |
(参考:就職四季報 2018〜2021年)
コンスタントに毎年400〜500人の採用をしています。営業、マーケティングなどの総合職は70〜80名、専門的な技術職が400名程度の採用となっており、理系に有利な企業となっていますね。
ただし、今年は新型コロナの影響もあるので、もっと減っている可能性もあります。
主な採用実績校
就職四季報を確認したところ、採用実績校の開示はされていませんでした。学歴で足切りをしているようなイメージを持たれたくないためでしょう。
広く人材を求めているものと思われます。
インターンシップ
また、キャノンではインターンシップ制度を導入しています。
ただし、コロナの影響もあって、WEBでの開催にしたり、人数を絞っての開催をしている企業の方が多いようです。
そのため、「インターンシップ不参加=採用可能性がない」というわけではないので、積極的に本採用への応募をすべきでしょう。
リクルートキャリアは「多くの企業が、インターンシップ選考に落ちた学生が本選考を受けてくれないという悩みを持っています。
夏時点から本選考の春までに学生が成長することを企業の人事もわかっているので、夏のインターンシップに落ちたからと言って、本選考を受けるのをあきらめないでほしい」と話しています。
(2)中途採用
キャノンでは、キャリア採用も随時行っていますが、2020年8月24日現在、募集している職種はほとんどありません。
情報は随時更新されると思いますので、気になる方は1度チェックしてみてください。
2、キャノンの事業の現状
キャノンと言えば、日本の中でも一流の企業というイメージを持たれている方も多いと思いますが、実際の業績はどのようになっているのでしょうか?
新型コロナ前の2019年までの決算から、これまでの流れを押さえてみましょう。
2019年12月までの業績(コロナ前)
ご覧のように、2014〜2019年の6年間の売り上げと営業利益(本業の儲け)を見ると、売上は横ばい、利益は2016、2019年度に大幅に減益という状況でした。
決して、売上、利益ともに拡大してきたというわけではありませんね。
では、部門別に見るとどうでしょうか?詳しくみていきましょう。
①オフィス(プリンタ)
キャノンと言えば、プリンターと思い浮かぶ人も多いでしょう。
こちらはオフィスで使われるレーザープリンターなどの売り上げと営業利益ですが、2016年以降は下落傾向にありますね。
キャノンはこれまでプリンターに使われるトナー(インク)などの消耗品で安定的に稼ぐことで、安定した売り上げと利益を生んでいました。
ですが、最近はお役所の申請書類などでも電子化の話が話題になっているように、紙に印刷せずにデジタルデータで情報を共有する方向へと徐々に進んでいます。
このような流れから、プリンターの需要が減少し、売り上げ・利益ともに減少してきているのでしょう。
②イメージングシステム(カメラ)
キャノンの事業の中で、最も売り上げの落ち込みが大きいのが、イメージングシステム(カメラ)部門です。
スマホの高機能化が進んだことで、デジカメの市場規模がこの10年で約2〜3割にまで減少しています。(参考:「デジカメ販売、8年で7割縮小 岐路に立つカメラメーカー」)
特にキャノンは、ソニーのようにスマホ向けのカメラ部品を供給しているわけではないので、この影響をモロに受けている状況です。
なお、デジカメの販売台数ほど急激な落ち込みにはなっていないのは、この部門にはインクジェットプリンターも含まれているためです。
③産業機器(監視カメラ等)
産業機器部門は、半導体の製造装置や、監視カメラなどの事業会社向けの製品を供給している部門です。
特に力を入れているのが、監視カメラ事業で、こちらはセキュリティ需要が増加していることから、売り上げも伸びている状況です。
④メディカルシステム
メディカルシステム部門では、MRIやCTのような医療用検査装置を作っている部門です。
東芝の子会社だった東芝メディカルシステムズを買収した事業となります。こちらは、医療用ということもあって、売り上げ・利益ともに安定していますね。
コロナ前から、デジカメやプリンタが不振
というわけで、コロナ以前の2019年までの動きを見ても、
- 電子化によるプリンタ事業の不振
- スマホの普及によるデジカメの不振
が見られました。
赤字になっているわけではありませんが、医療分野や監視カメラなどで、次なる儲けの柱を作ろうとしていた状況と言えるでしょう。
新型コロナの影響は?
新型コロナの感染拡大によって、世界中で経済活動がストップしてしまい、多くの産業に影響を与えています。
キャノンには、どのような形で影響が出ているのでしょうか?四半期ごとの決算を見ることで、部門別にその影響をチェックしていきましょう。
2020年4-6月売上高(前年比)
単位:億円
①2019年4-6月 | ②2020年4-6月 | 前年比(②÷①) | |
オフィス | 4,408 | 3,075 | -30.2% |
イメージングシステム | 2,047 | 1,417 | -30.8% |
メディカルシステム | 1,051 | 1,019 | -3.1% |
産業機器 | 1,795 | 1,393 | -22.4% |
合計 | 9,059 | 6,733 | -25.7% |
ご覧の通り、メディカルシステム以外では、軒並み売り上げが2〜3割減という状況で、本業の儲けである営業利益も178億円の赤字とかなり厳しい状況にあります。
オフィス部門については、緊急事態宣言を受けてのリモートワーク 推奨の流れから、オフィス内でのプリンタ需要が減少していることが大きいでしょう。
また、イメージングシステムでは、外出ができないことによるカメラ事業のさらなる落ち込みが起こっています。
それ以外にも、渡航制限によって航空便・船便が不安定化しているため、部品や製品の輸送が思うように行かなくなっていることも影響が大きいようです。
その反面、医療用機器や、自宅で利用するインクジェットプリンタなどの需要は堅調のようなので、全ての事業でマイナスの影響が出ているわけではありませんが、今後コロナが長引くとなれば、事業構造の再編成が必要となってくるでしょう。
3、キャノンの将来性は?新型コロナを乗り切れるのか?
ここまで見てきたように、キャノンはプリンタ、カメラ、医療用機器など、かなり幅広くビジネスを行っていますが、製品を売ることで利益を上げるビジネスが多いため、新型コロナの影響を比較的大きく受けている会社と言えます。
その反面、うまくいっているビジネスは、いわゆるGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)が展開しているような、自宅やスマホでも楽しめるオンラインビジネスです。
そう考えると、キャノンはオンライン向けのサービスがあまり充実していないため、現在のような状況が長引けば長引くほど、経営的に不利な状況に陥りやすい会社と言えます。
もし、あなたがキャノンへの入社を考えているのであれば、オンラインサービスを組み合わせて何ができるかを提案できると、人事の方も興味を持ってくれるかもしれませんね。
4、まとめ
というわけで、キャノンの採用状況と将来性をまとめると、
- 売り上げ、利益ともに横ばいの状況が続いていたが、プリンタやカメラ事業が衰退しつつあり、今回の新型コロナでさらに追い討ちをかけられている
- もともとキャノンは、プリンタを普及させ消耗品で稼ぐ、というサブスクリプション的なビジネスが得意な会社であり、今後はオンラインを活用したサブスクモデルを組み合わせることが生き残りの鍵となりそう
と言えるでしょう。
【就活】3年生の12月時点で、準備できることは?
2022年卒生への大企業の採用スケジュールは、
- 3月1日採用情報の解禁
- 6月1日選考開始
と今年と変わらない予定です。
そのため、12月の現時点で準備できることといえば、
- インターンシップへの参加
- OB・OG訪問
- 業界研究・企業研究での絞り込み
- エントリーシートの作成
あたりでしょう。そこで、注意すべき点についてまとめました。
(1)インターンシップについて
インターンシップは、企業によって夏にやっていたり、秋冬にやったりとマチマチです。
また、企業のHPで募集しているところもあれば、マイナビやリクナビで登録するところもあるので、どちらもチェックしておきましょう。
(2)OB・OG訪問について
ここ数年、「OB・OGの立場を利用して、就活生にセクハラをする」という事件を頻繁に目にするようになりました。
このような不祥事が起こると、例え一流企業であっても、企業イメージがかなり悪くなるため、かなり気を遣うようになっています。
そのため、「OB・OG訪問をしなければ、内定がもらえない」という会社は、ほとんどありません。
(気になる方は、「みん就」で内定者のコメントを見てみれば、OB・OG訪問なしで内定をもらっている人がかなりの割合でいることを確認できます。)
もちろん、その会社の雰囲気や仕事内容などのアドバイスは参考になりますし、社会人の方と話をすること自体が、1つの経験となりますから、決して無駄にはなりませんが、絶対にやらなければいけないというものではありません。
ちなみに、OB・OG訪問は、「大学の就職支援センター」で予約できますので、そちらでチェックしてみてください。
(3)業界研究・企業研究
この記事では、企業のHPや決算発表資料、就職四季報などから情報を整理していますが、職場の雰囲気や企業カルチャーは、実際に働いたことのない人でなければ分かりません。
入社すれば長く働く場所になるわけですから、事前にその辺りの情報もチェックしておくべきでしょう。
【PR】転職会議
こちらの転職会議を使えば、勤務経験者の口コミをチェックできるので、気になる会社の職場の雰囲気や、残業代、有給休暇が取れるかなどの実態を調べることができます。
無料で使えますので、チェックしておいて損はないでしょう。
(4)エントリーシートの作成
エントリーシートを作成するにあたり、押さえておきたいのは、
- 学生時代に頑張ったことは何か?(いわゆる「ガクチカ」ですね)
- 志望動機(なぜ、当社を志望するのか?)
の2点です。
特に厄介なのが、志望動機です。
志望動機は、例えば楽天が運営している「みん就」を利用すれば、企業ごとに内定をもらった人の志望動機をチェックすることができます。
ソニーの志望動機は、みん就に1,000件以上投稿されている
と言うことは、逆を言えば、それを見れば、全員がそれっぽいことを書けるわけです。
しかし、採用側では、そんな中から優秀な人材を探して採用しなければなりません。ではどうするのか?
当然ですが、その志望動機について、「なぜ、そう思ったのですか?」「それは、当社である必要があるのですか?」と深く突っ込んで質問をしてくるわけです。
昔のわたしは、ここでつまづいて、たくさん落とされました。最終的には、気合と根性の証券会社に落ち着いたわけですが(笑)
そのため、志望動機の根拠をきちんと説明できるレベルまで、「自己分析」が十分にできていないと、面接の時に採用担当を納得させられないのです。
なぜなら、「自分がどんなことにやる気を出せる人間なのか?」と「その企業のやっているビジネスのどんな点に、やる気を感じるのか?」がきちんと結びついていないと、採用側が「こいつなら当社で頑張ってくれるだろう」と思ってくれないからです。
自己分析をするならコレが鉄板
30年近く運営されている就活塾に「我究館」があります。
これまで9,200人以上の就活生を商社や保険、マスコミ、国家公務員などの、いわゆる一流企業の内定へと導いてきた実績のある就活塾です。
この「我究館」で得られた経験を書籍にしたものが、就活生のバイブルとなっている「絶対内定2022」です。
この本は500ページ以上のボリュームなのですが、就活についてのノウハウ本の域ではなく、徹底的に自己分析を掘り下げられるような内容になっています。
具体的には、
- 自分の夢とは何なのか?
- 「働くこと」とは何か?
- 「就職する」とは、どういうことなのか?
- 本気で就職活動に取り組むとはどういうことなのか?
- できる人とはどんな人か?
- 会社でやりたいことは本当にできるのか?
このような、面接官から質問されたらドキッとするようなことを徹底的に深掘りして、具体的な行動にまで落とし込めるように書かれているのです。
自己分析は、時間的に余裕のある今のうちにしておいた方がいいです。もし、本気で内定を取りたいと思っているのであれば、1度目を通しておくことをオススメします。
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転職を検討するなら
新型コロナの影響もあって、IT業界や小売、金融などの数少ない好調な業界に対して、売り上げが大きく減少している業界の方が多い状況です。
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