(画像出典:wikimedia commons, 円周率3パーセント, 東芝名古屋ビル)
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この記事では、東芝に就職・転職をしたい人に必要な、
- 採用状況
- 業績と事業内容
- 今後どうなるのか?
の3点について解説していきます。
1、東芝の採用状況
(1)新卒採用
東芝の2020年度の採用計画は以下のとおりです。
国内連結ベースで、昨年の1,040人から1,170人へと増加させています。中核会社での採用は350人と変わりません。
(2)中途採用
東芝は、この5年間でグループ5,000人規模の希望退職を実施しましたが、その一方で、データを扱いながら新しいビジネスを創出する人材については積極的に中途採用の募集を行っています。
MUST要件、WANT要件がそれぞれ具体的に示されていますので、該当しそうな職種があれば、申し込んでみるのも手でしょう。
2、東芝の事業の現状
東芝の2009年〜2019年度の売上高、営業利益を見ると、このようになっています。
ご覧のように、売上高はこの10年でほぼ半分になりました。
2015年に粉飾決算が発覚し、その赤字を補うために、儲かっていた事業をどんどん売却したからです。
東芝が売却した主な事業
時期 | 売却先 | 内容 |
2016年3月 | キャノン | 医療事業(100%) |
2016年6月 | 美的集団グループ | 家電事業(80%) |
2018年2月 | ハイセンスG | テレビ事業(95%) |
2018年6月 | 投資ファンド | 東芝メモリ(100%) |
2018年10月 | シャープ | パソコン事業(80%) |
*( )内は、持ち株の売却割合
ご覧のように、テレビや家電、PC、メモリなどの製造業としての事業の売却となっています。
その反面、本業の儲けを示す営業利益を見ると、粉飾決算のあった2015年は大きく赤字を出していますが、その後は数百億〜1,000億円規模の営業黒字を維持しており、企業としての収益力は安定してきていると言えます。
実際、現在残っている東芝の事業を見ると、エネルギー(発電事業)・インフラ(鉄道等)・ビル(エレベーター)の売り上げが半分以上を占めており、景気に左右されにくい事業構造へと転換が進んでいます。
また、今年2月から本格化している新型コロナの感染拡大ですが、2〜3月分の影響としては、営業利益ベースで約200億円、今年度は約900億円程度ということで、会社の存続が危ぶまれる状況ではなさそうです。
2015年の粉飾決算によって、東芝の事業内容が「生活するためになくてはならない事業」だけを残した結果が、結果的に今回の新型コロナのリスクを最小限にしたと言えるでしょう。
3、東芝の10年後はどうなる?将来性はあるのか?
2015年の粉飾決算以降、儲かっている事業の売却やリストラの話題が多く、日立や三菱電機と比べて凋落ぶりがひどいイメージのあった東芝ですが、むしろ今後はかなり有望な可能性があります。
というのも、日本の大企業の中でも、ここまでひどい目に遭っている企業はなく、経営陣も含めて大きく変わらないと生き残れないという危機感が強くなっているからです。
東芝の歴代の社長を見ると、現在の車谷CEO以前の53年間は、東芝出身の生え抜き社員がずっと続いていました。
そうなると、出世競争は熾烈を極めるわけですが、その中でズルをしてでも実績を出して社長に成り上がろうとする人が出てきます。
それが粉飾決算の原因となった米国の原発会社の買収をしようとした西田元社長からの3社長の流れだったわけです。
(参考:文春オンライン「東芝を解体に追い込んだ三悪人の「言い分」)
しかし、粉飾決算によってこれまでの経営陣の悪事が明るみに出たことで、外部から経営陣を入れることになりました。
現在の車谷CEOは、銀行→投資ファンド出身者であり、ガンガン事業売却を行い、身軽な企業へと転身を進めています。
また、その上で今あるインフラ事業で得られるデータを駆使して、Googleやアマゾンのようなプラットフォームビジネスを展開しようとしています。
その旗振り役として、ドイツの総合電機メーカーであるシーメンスの日本法人社長だった島田太郎さんをヘッドハンティングし、東芝の事業の再構築を進めているところです。
(参考:日経ビズ「東芝はプラットフォーマーとして生き残る」)
日本の大企業には、「金にならないけど実はすごい」という技術や事業がたくさんあります。しかし、それをうまく使いこなし、ビジネスとして利益を上げられる人がいませんでした。
部門ごとの縦割り組織だったために、部門をまたいで技術を組み合わせてビジネスを育てるということができなかったからです。
しかし、東芝では、そのようなしがらみがなくなり、ようやく今の社会にあった人たちが経営に携わるようになったと思われます。
しかも、事業としては、インフラよりの安定した収益を出せるビジネスを残しているため、安定しつつ、成長も見込める企業となっていくのではないでしょうか。
4、まとめ
というわけで、東芝の採用状況と将来性をまとめると、
- 過去の粉飾決算の精算のために事業売却が続いており、売り上げがこの10年で半減しているものの、本業の利益は確保しており安定した会社へと転換している
- インフラ関連のビジネスが中核になったため、新型コロナの影響が企業の存続を危ぶませるほどでもない
- 今後はインフラ事業のデータを活用したプラットフォームビジネスへと転換していく予定であり、旧来の企業カルチャーを持つ他の日本企業に比べて働きやすく変わっていく可能性がある
と言えるでしょう。
【就活】3年生の12月時点で、準備できることは?
2022年卒生への大企業の採用スケジュールは、
- 3月1日採用情報の解禁
- 6月1日選考開始
と今年と変わらない予定です。
そのため、12月の現時点で準備できることといえば、
- インターンシップへの参加
- OB・OG訪問
- 業界研究・企業研究での絞り込み
- エントリーシートの作成
あたりでしょう。そこで、注意すべき点についてまとめました。
(1)インターンシップについて
インターンシップは、企業によって夏にやっていたり、秋冬にやったりとマチマチです。
また、企業のHPで募集しているところもあれば、マイナビやリクナビで登録するところもあるので、どちらもチェックしておきましょう。
(2)OB・OG訪問について
ここ数年、「OB・OGの立場を利用して、就活生にセクハラをする」という事件を頻繁に目にするようになりました。
このような不祥事が起こると、例え一流企業であっても、企業イメージがかなり悪くなるため、かなり気を遣うようになっています。
そのため、「OB・OG訪問をしなければ、内定がもらえない」という会社は、ほとんどありません。
(気になる方は、「みん就」で内定者のコメントを見てみれば、OB・OG訪問なしで内定をもらっている人がかなりの割合でいることを確認できます。)
もちろん、その会社の雰囲気や仕事内容などのアドバイスは参考になりますし、社会人の方と話をすること自体が、1つの経験となりますから、決して無駄にはなりませんが、絶対にやらなければいけないというものではありません。
ちなみに、OB・OG訪問は、「大学の就職支援センター」で予約できますので、そちらでチェックしてみてください。
(3)業界研究・企業研究
この記事では、企業のHPや決算発表資料、就職四季報などから情報を整理していますが、職場の雰囲気や企業カルチャーは、実際に働いたことのない人でなければ分かりません。
入社すれば長く働く場所になるわけですから、事前にその辺りの情報もチェックしておくべきでしょう。
【PR】転職会議
こちらの転職会議を使えば、勤務経験者の口コミをチェックできるので、気になる会社の職場の雰囲気や、残業代、有給休暇が取れるかなどの実態を調べることができます。
無料で使えますので、チェックしておいて損はないでしょう。
(4)エントリーシートの作成
エントリーシートを作成するにあたり、押さえておきたいのは、
- 学生時代に頑張ったことは何か?(いわゆる「ガクチカ」ですね)
- 志望動機(なぜ、当社を志望するのか?)
の2点です。
特に厄介なのが、志望動機です。
志望動機は、例えば楽天が運営している「みん就」を利用すれば、企業ごとに内定をもらった人の志望動機をチェックすることができます。
ソニーの志望動機は、みん就に1,000件以上投稿されている
と言うことは、逆を言えば、それを見れば、全員がそれっぽいことを書けるわけです。
しかし、採用側では、そんな中から優秀な人材を探して採用しなければなりません。ではどうするのか?
当然ですが、その志望動機について、「なぜ、そう思ったのですか?」「それは、当社である必要があるのですか?」と深く突っ込んで質問をしてくるわけです。
昔のわたしは、ここでつまづいて、たくさん落とされました。最終的には、気合と根性の証券会社に落ち着いたわけですが(笑)
そのため、志望動機の根拠をきちんと説明できるレベルまで、「自己分析」が十分にできていないと、面接の時に採用担当を納得させられないのです。
なぜなら、「自分がどんなことにやる気を出せる人間なのか?」と「その企業のやっているビジネスのどんな点に、やる気を感じるのか?」がきちんと結びついていないと、採用側が「こいつなら当社で頑張ってくれるだろう」と思ってくれないからです。
自己分析をするならコレが鉄板
30年近く運営されている就活塾に「我究館」があります。
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具体的には、
- 自分の夢とは何なのか?
- 「働くこと」とは何か?
- 「就職する」とは、どういうことなのか?
- 本気で就職活動に取り組むとはどういうことなのか?
- できる人とはどんな人か?
- 会社でやりたいことは本当にできるのか?
このような、面接官から質問されたらドキッとするようなことを徹底的に深掘りして、具体的な行動にまで落とし込めるように書かれているのです。
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