(参考:wikimedia commons ,Suikotei ,横浜銀行 愛甲石田支店)
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この記事では、横浜銀行に就職・転職をしたい人に必要な、
- 採用状況
- 業績と事業内容
- どんな人が働きやすいのか?
の3点について解説していきます。
(1)新卒採用
横浜銀行の過去の採用実績や平均年収、3年後離職率などは以下の通りです。
2019入社 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | |
---|---|---|---|---|---|
採用数_男 | 81 | 82 | 76 | 57 | |
採用数_女 | 46 | 60 | 72 | 64 | |
離職率_男 | - | - | - | - | - |
離職率_女 | - | - | - | - | - |
残業時間/月 | - | - | - | 12 | 10.4 |
有給取得_年 | - | - | - | 13.5 | 16.2 |
平均年収_総合職 | 748 | 759 | 767 | 794 | 800 |
平均年齢_男 | - | - | - | 41.7 | 41.8 |
平均年齢_女 | - | - | - | 38.2 | 38.5 |
(参考:就職四季報 2020〜2024年度版)
この5年間で見ると、男性が60〜80名、女性は50〜70名前後と、そこそこ安定して採用を行なっているようですね。
また、平均年収は、約800万円前後で、平均年齢は、男性で42歳前後、女性で38歳前後と、他行と比べると若干高めとなっています。
(2)中途採用
横浜銀行では、中途採用ページもありますが、2023年2月に調べた際には、経験者の募集はありませんでした。
一方で、横浜銀行を退職した方向けの再雇用制度(アルムナイ制度)は、ありました。時期によって、募集内容も異なっている思いますので、気になる方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
2、横浜銀行の事業の現状
(1)横浜銀行の売り上げと利益
まずは、横浜銀行の売上(業務粗利益)と利益を見てみましょう。
ご覧のように、売り上げ、利益ともに減少傾向にあります。
(2)貸出先で増えているが、貸出金利が低下して利益減少
銀行の主な収入源は、企業や個人に対する貸し出しです。
横浜銀行の貸出残高の推移を見ると、この5年間で1.3兆円ほど貸し出しが増えていますが、貸出金利もどんどん下がっているため、金利収入が減っているのです。
というのも、2013年4月から日銀が異次元緩和政策と称して、国債をどんどん買い取るようになったため、金利が下がっているからです。
(参考:財務省 国債金利情報、ARUHI フラット35)
特に住宅ローンが3,600億円も増えていますが、ネット銀行や他行との金利競争が激しい分野なので、金利低下の影響を受けやすく、儲かりにくくなっているんですね。
3、どんな人が、横浜銀行に合っているのか?
銀行を含めた金融・保険業界の新卒の離職率は、2007年以降、徐々に上昇しています。
特に2019年卒は、新型コロナで景気が悪化していた時期にも関わらず、2022年3月までの3年間の離職率が上昇していることから、安定を捨ててでも転職をしようとする人が増えていると考えられます。
横浜銀行では、3年後離職率の情報を公開していませんが、他の銀行を見てみると、似たような規模の都銀・第一地銀で15〜25%ぐらいで推移しているため、横浜銀行も同じような傾向にあると予想されます。
2016年入社 | 2017 | 2018 | 2019 | |
りそな銀行 | 16.3% | 21.6% | 20.0% | 14.3% |
七十七銀行(宮城) | 17.8% | 23.7% | 17.9% | 29.2% |
足利銀行(栃木) | 20.9% | – | 27.0% | 18.4% |
広島銀行 | 21.6% | 15.7% | 19.4% | 15.1% |
(参考:会社四季報 2022〜24年度版)
せっかく頑張って内定をもらっても、「思っていたとの違った、、、」という期待とのギャップによって辞めるのはもったいありません。
そこで、横浜銀行に限った話ではありませんが、銀行一般の企業風土について解説していきます。
就職先として銀行が合っているかどうかの判断材料になると思います。
日本の企業の4分類
これまで大企業の社員を中心に、1,000人以上に企業の実態についてインタビュー・記事を書いている渡邉正裕さん(「My Nesw Japan」)という方がいます。
この方の著書「いい会社はどこにある?」は、800ページ超の大著なのですが、その中で企業は大きく4つに分けると理解しやすい、ということを書かれています。(P518〜)
その内容をわたしなりにまとめたのが以下の図です。
(参考:「いい会社はどこにある?」(P530〜531)
この図について、1つ1つの詳しい解説はしませんが、銀行業界は、この図の「昭和型」に当てはまります。
簡単に言うと、「上の言うことは絶対」で、どんなにおかしいと思っていても、仕事を完遂しなければいけないのです。
なので、自分の頭で考えるタイプの人は、社風になじまず、「言われたことはキチンとやるから、金と安定をくれ」というタイプの人の方が長続きすると言えます。
(わたしが以前働いていた証券会社も、まさにこのようなタイプの人が出世していました)
なぜ銀行は、昭和型になってしまうのか?
銀行がなぜ、このような風土になりがちかと言うと、国(財務省や日銀)による規制や指導の影響を強く受けるからです。
銀行が倒産してしまうと、地域の経済、下手をすると日本全国に大きな影響が出ます。そのため、国による規制・指導が厳しいのです。
そこで出される指示は絶対に守らなければいけませんから、国からの指示を受ける経営陣の力が強くなりやすいわけです。その結果、「上の言うことは絶対」という社風が作られていくわけですね。
こんな人には、銀行は合わない
「上の命令は絶対」という感覚は、それまでの学生生活でも、なかなか経験できることではありません。
上下関係の厳しい体育会やアルバイト、厳しいしつけの両親に育てられた、などの特殊な事情がない限り、かなりのショックを受けてしまうでしょう。
一方で、古くからある昭和型の企業は、自社の兵隊としてしっかりと動いてもらうために、教育や研修が充実している場合が多く、一人前の社会人としてのマナーや知識を身につけることもできます。
その過程の中で、「上の命令は絶対」という価値観を受け入れ、または割り切れる人は案外多いと思います。
ですが、
- 自分の感情に嘘をついてまで仕事を続けたくない
- 社内の人間関係が濃密なのは嫌だ
- クリエイティブな仕事をしたい
- 将来的には、手に職を持って独立したい、フリーランスになりたい
といった価値観の人には、銀行は合わないでしょう。
横浜銀行は、神奈川県内でもトップクラスの大企業なので、親御さんや同級生からの評価は高くなるはずです。
そこの魅力に引っ張られてしまい、自分の持っている価値観と矛盾していることに気づかずに、入社してから後悔する、ということにならないように、慎重に考えた方がいいでしょう。
4、まとめ
というわけで、ここまでの内容をまとめると、
- 現在は日銀の異次元緩和政策もあって、不動産業界を中心に貸し出しが増えているが、同じぐらい金利も下がっているため、売り上げ・利益ともに横ばい
- 新卒は毎年安定的に採用しているものの、中途採用は行っていない(2023年2月現在)
- 一般的に銀行業は「上の命令は絶対」の昭和型なので、価値観が合わない人は、慎重に検討をすべき
と言えるでしょう。
①横浜銀行に興味があるなら、まずはインターンシップで
横浜銀行では、インターンシップ(オープンカンパニーと呼んでいます)を実施しています。
企業によって、インターンシップの時期が違うので、興味のある方は、こまめにチェックしておいた方がいいでしょう。
②(元)社員の口コミで、現在の状況をチェック
この記事では、決算情報や会社のHP、関連書籍をもとに分析・解説を行なってきました。
ですが、よりリアルな情報(職場の雰囲気や会社のカルチャー)などは、実際に働いている人の口コミをチェックした方が、イメージしやすいでしょう。
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③そもそも、どんな働き方をしたいのか?を考えるなら
学生の感覚であれば、「昭和型」の企業に違和感を感じる人は、結構いるとは思いますが、だからと言って、それ以外の働き方のイメージもつきにくいですよね。
そんな人には、この記事でも紹介しました「いい会社はどこにある?」を読んでみるのをお勧めします。
800ページを超える本ですが、就活の全体像だけでなく、個別企業の実態も詳しく書かれているため、かなり読みやすく、興味の持てるポイントもたくさんあると思います。
興味のある部分から読み進めることもできるため、就活の際の辞書がわりにもなるような本です。迷ったときの判断基準を教えてくれるので、かなり参考になるでしょう。
転職希望者の方にもお勧めです。
④自己分析や自分に合った企業を探したいなら
「上の命令は絶対」のような昭和型の企業は、肌に合わないと感じていても、「じゃあ、自分の性格に合った、働きやすい会社はどこか?」と言われると、なかなか探すのが難しいですよね。
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