丸紅は就職するにはどうなのか?今後の見通しと将来性

丸紅本社 商社

(画像:wikimedia commons Rs1421,  丸紅本社ビル)

 

6,000名近くの大学生・院生への就活アンケートによると、就職したい会社ランキング第16位に選ばれたのが総合商社の丸紅でした。

男性の部で14位、女性の部で23位と、伊藤忠商事、三菱商事などの他の総合商社に比べると、ちょっと見劣りしますが、十分に高い評価を受けていますね。

 

順位 企業名 男性順位 女性順位
1位 伊藤忠商事 2位 4位
2位 トヨタ自動車 1位 25位
3位 三菱商事 3位 12位
14位 丸紅 16位 23位

(参考:キャリタス就活 就職希望ランキング)

 

大企業である丸紅への就活や転職を考えているあなたも、

  • 過去最高益を更新していて、経営も安定している
  • 残業代がしっかりついて、給料が高い
  • 福利厚生も魅力的なホワイト企業

といった期待があるからではないでしょうか?

 

そこで、この記事では、

  • NRIは、どのようなビジネスモデルなのか?
  • 働く職場としてはどうなのか?
  • 将来性はどうなのか?

の3点について解説していきます。

 

1、どうやって稼いでいるのか?

そうは言っても、わたしは商社出身でもないですし、あまり説得力がありませんよね。

しかも、商社という仕事は、「昔からある業界なのに、なぜここ数年で過去最高益を更新しているのか?」という理由がわかりにくい業界と思われています。

 

わたしもそうでした。

そんな時に、三井物産で30年以上働いてこられた小林敬幸さんの「ふしぎな総合商社」という本に出逢いました。

 

ふしぎな総合商社

 

この本を読めば、「商社が今どのようなビジネスをしているのか?」「どのような働き方なのか?」がよくわかりますのでオススメです。

この記事では、その中でも「商社のビジネスがどう変わってきたのか?」を中心に整理しながら、丸紅について解説していきます。

 

(1)商社のビジネスは、仲介手数料型から事業投資型へ

石油や鉄鉱石などの資源のない日本では、海外から資源を輸入してこなければ、産業が発達できませんでした。

また、日本で作った商品を海外で売らなければ、資源を輸入する外貨の獲得もできませんでした。

 

そのため、戦前から商社の主な機能は、

  • 海外から資源を輸入して国内企業に販売する
  • 国内企業が作った商品を海外で販売する

という仕事を引き受けてきました。

これがいわゆる口銭(仲介)ビジネスと呼ばれるもので、多くの人が商社に抱いているイメージだと思います。

 

ところが、このような国内企業と海外顧客との間に入って商売する方法は、企業が顧客と直接取引をすれば(いわゆる「中抜き」です)、企業はもっと儲かります。

そのため、1980〜90年代には「商社っていらなくね?」という声が盛り上がり、商社の利益はどんどん減っていきました。

 

「これはヤバイ!」と危機感を持った商社各社は、それまでの間に入って売買の仲介をするビジネスから、売り手・買い手となる企業にお金を投資する事業投資型ビジネスへと変化していきました。

そうすることで、

  • その会社の取引の間に入ることで、仲介手数料をもらえる。しかも、株主になっているため、中抜きされる心配もない
  • その会社の事業が成長すれば、株式公開や株価上昇による株式の売却益や、配当収入が手に入る
  • その会社(出資比率が20%以上)の事業が成長すれば、その会社の利益の一定割合を会計上の利益に計上(持分法利益)できる
  • 資源価格の上昇によって、持っている権益の価値が上がる

といった様々な方法で、利益を生み出すことが可能になったのです。

 

この仲介型ビジネスと事業投資型ビジネスの違いを整理するとこのようになります。

 

仲介型ビジネス 事業投資型ビジネス
社員が求められる数字 売上高(取引を成立させればOK) 利益(取引の成立だけでなく、投資を受け入れてもらうことでもOK)
商社が求められる機能 ・資源の輸入

・工業製品の輸出

・資源の安定的調達

・企業の海外進出支援

取引相手に対する見方 融資の視点(取引規模の大きさ。過去実績) 投資の視点(事業の成長性)
求められる人材 取引を成立させることができるタフなネゴシエーター。いわゆる体育会系(男性中心) 周囲といい関係を継続できる人。気配りのできるバランサー(女性も多く活躍)
求められる能力 体力・飲む力 頭脳体力
男性・女性の役割 総合職(男性)1名に、一般職(女性)が2〜3人アシスタントとして配置 総合職(男女)10人に一般職(主に女性)が2〜3人アシスタントとして配置
長時間労働 ふつう 労基署も厳しくなって、残業も少ない
社員の評価 「取引の成立=売り上げ」となるので、成果と評価がリンクしやすい 事業立ち上げから黒字化まで時間がかかるので、評価がダイレクトに反映されない

 

会社のよって社風の違いはあるものの、事業構造はどこも同じように変わってきているので、上に挙げた特徴は、ある程度共通しているようです。

また、5大商社の全ての事業が事業投資型ビジネスに変わっているわけではなく、仲介型ビジネスも残っているため、配属される部署によっては、昔風の上司の下につく可能性もあります。

 

(2)丸紅の事業内容

ここからは、主に丸紅の決算資料をもとに、「どんなことで稼いでいるのか?」について解説していきます。

 

丸紅のここ数年の決算を見ると、2期連続の最高水準の利益であり、絶好調と言えます。

2018年度の当期純利益は2,309億円と最高益を更新し、総合商社では5位でした。業績は好調なのですが、他社も好調なので5位が定位置となっています。

 

丸紅の当期純利益

(参考:丸紅 決算短信・決算情報)

 

では、具体的にどんな分野で稼いでいるのでしょうか?

事業別にまとめてみました。

 

丸紅の当期純利益 事業別

(参考:丸紅 決算短信・決算情報)

 

ご覧のように、エネルギー・金属、素材事業で大きく売り上げを上げています。

2015年度はエネルギー・金属事業が大きく赤字となりましたが、この理由は原油や鉄鉱石などの資源価格の下落が大きく響いたせいです。チリの銅鉱山で大きく損失を計上しました。

 

ですが、その後は資源価格の高騰もあって、一気に業績が急回復しています。

 

国家レベルでの仕事が多い

丸紅は、旧財閥系企業であり、国家を相手にする仕事が多いのも特徴です。

 

例えば、

  • シェールオイル・石油の開発
  • 鉄鉱石・石炭などの資源開発
  • 風力発電に夜電気供給

など、国の許可が降りなければ、実現できないような大規模な事業を世界中で展開しています。

そういったスケールの大きさも、丸紅で働くことの魅力と言えるでしょう。

 

2、丸紅は働きやすい?

電通であった新人社員の過労による自殺事件があったように、たとえ大企業であっても、ブラックな働き方を強制されるケースは数限りなくあります。

この点について、丸紅ではどうなのでしょうか?

いくつかの指標をもとに、検証してみます。

 

(1)各種口コミサイトでは、かなりの高評価

代表的な転職者向けの口コミサイトを調べてみたところ、以下のような結果でした。

(2019年6月調べ)

 

口コミサイト名 ポイント 参考
転職会議 4.1/5.0 業界ランキング6位
OPENWORKS 3.91/5.0 業界ランキング6位
キャリコネ 3.6/5.0
カイシャの評判 75/100 伊藤忠商事(78点)

 

ご覧の通り、総合商社の中でも6位前後とかなり満足度の高い評価となっています。

 

  • 給与水準が高い
  • 福利厚生が充実(寮完備、家賃補助、海外赴任手当など)
  • 仕事の規模がデカイ
  • リストラなしで終身雇用制を維持している

といった点から、やりがいも感じられ、安心して仕事ができるからでしょう。

 

(2)事業投資型ビジネスは、運の要素が大きい

古くからある大企業で、給与・福利厚生は手厚く、なおかつ業績も最高という恵まれた会社ではありますが、全ての人が満足できるわけではありません。

 

特に現在の商社は事業投資型ビジネスへとシフトしています。

これは、自社でお金を投資して、新しいビジネスを1から作るということです。当然ですが、失敗・撤退する事業に当たる可能性も十分にあり得ます。

 

「ふしぎな総合商社」の著者である小林敬幸さんは、三井物産で30年以上勤めてきたものの、儲かっている事業はかなり少なかったと書かれています。

 

「儲かっている事業」を担当しているのは、2〜3割程度となり、残りの7〜8割は「儲かっていない事業」の担当となる。

(参考:「ふしぎな総合商社」P128)

 

ビジネス(儲けの仕組み)を1から作るのが仕事ですから、時間もかかりますし、本当に儲かるかどうかはやってみないとわからないため、10年以上も成功体験がないまま、働き続けるということもあるようです。

 

特に、事業投資型ビジネスでは、立ち上げから黒字化まで数年単位の時間がかかります。

1番やりがいがあって大変なのは、事業の立ち上げな訳ですが、その時には利益での会社への貢献があまりない状況なため、短期的には評価がきちんと反映されないことも多いようです。

 

そのため、成果を早く出したい、もっとお金を稼ぎたい人などは、転職活動を始める人も一部ではいるようです。

(参考:転職サイトに商社若手の登録が急増。なぜ彼らは“高給”を捨てるのか)

 

3、丸紅にこれから起こるリスク

この章では、これから丸紅で働く上で、押さえておきたいリスクについて解説していきます。

これらのリスクを理由に諦める人はいないと思いますが、面接などでのネタとして参考になると思います。

 

(1)資源関連ビジネスのリスクをどうカバーするか?

丸紅は、そこまで資源関連ビジネスへ傾倒していませんが、それでも利益に占める割合は3割ぐらいありますので、資源価格が下落すれば、それなりに影響を受けることになります。

しかも、米中の貿易摩擦によって、世界の貿易量が減少すれば、資源価格にも影響がありますので、油断はできない環境にあります。

 

米中貿易戦争

 

現在、アメリカと中国が互いに関税を引き上げあったり、自国から相手国の企業を排除したりと、かなり大規模な貿易戦争へと発展してきています。

おそらく、この貿易戦争はトランプ政権が続く限り、終わることはないでしょうから、かなりの長期戦になるはずです。

 

これまでは、例えば、iPhoneのアップルのように、ソフトの設計や商品の企画・デザインはアメリカで行い、部品の調達や組み立ては中国で行う、というように分業で行ってきました。

また、中国のファーウェイは、自国で作った商品をアメリカに輸出することで稼いできました。

 

ですが、今後はアメリカは別の国と同じような交渉をして、工場を建てたり、提携をし直さなければいけませんし、中国はアメリカへの輸出を諦めて、ヨーロッパや東南アジア、日本などの他の国へと開拓することになります。

そのため、米中の景気は減速するでしょうが、他のアジア圏ではむしろチャンスが広がるかもしれません。

商社は海外企業との提携・事業化が得意ですから、これからさらに強みを発揮できるのではないでしょうか。

 

4、まとめ

というわけで、まとめると、

  • 仲介型ビジネスから事業投資型ビジネスへと変化していくことで、過去最高益を更新する勝ち組企業へと変身している
  • 事業投資型ビジネスは、ハイリスク・ハイリターンなため、成功体験を得られている社員は少ないが、求められる人材像が体育会系からバランスのとれた人へと変わってきているため、働きやすく、条件の良い職場と言える
  • 「売れる商品」を作ろうとして負けてきた家電メーカーと違い、「利益の出る仕組み」を作ってきた企業文化が強み。資源価格のリスクはあるものの、他の事業で利益を上げることで生き延びていく可能性が高い

と言えるでしょう。

 

これからの就活は間違いなく厳しくなる

新型コロナの影響で、これから数年単位で、あらゆる産業が厳しくなってきます。

就活生に人気のJALやANAが倒産寸前の状況にあるように、業界や、取り組んでいるビジネスによって、生き残れるかどうかが変わってきます。

大手だからといって安心というわけではなく、現在の時流に乗っている中小企業も含めた幅広い情報収集が後悔しない就活のカギになってくるでしょう。

 

新型コロナの影響で、新卒採用社数が2倍になったWEBサービス

オファーボックス

 

特に飲食やホテル、対面営業が主流の金融機関などのリアルのビジネスは、新型コロナで売り上げが減少していく一方なので、採用数は減らしていく傾向にありますが、オンラインビジネスなどの現在の状況に対応できる会社は積極的に採用を行っています。

 

ですが、そういった企業は中小企業が多く、昨年までは合同説明会などに参加するしか、学生に知ってもらう機会がありませんでした。

それが今回の新型コロナで合同説明会などの大型イベントが中止になったことを受けて、直接学生にアプローチをできるWEBサービスへと登録する動きが出ています。

それがこちらのオファーボックスです。

 

21卒生も12.2万人が登録しており、参加企業数も6,000社を超えており、今年・来年の採用活動は、学生が企業に応募する就活ではなく、企業が学生にオファーを行う就活が増えていくでしょう。

新型コロナでどの業種に採用ニーズがあるのか、わかりにくい状況ですので、まずはこちらで情報収集してみてはいかがでしょうか。

 

オファーボックスの詳細はこちら

 

転職会議を使えば、元社員の口コミが無料でチェックできる

転職会議

また、こちらの転職会議を使えば、勤務経験者の口コミをチェックできるので、気になる会社の雰囲気や、残業代、有給休暇が取れるかなどの実態を調べることができます。

無料で使えますので、チェックしておいて損はないでしょう。

 

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本当にその会社に入社したいのか?

今年〜来年の就活は、新型コロナの影響もあってかなり厳しいと言われていますし、なるべく安定した大手企業の内定が欲しいという人も多いでしょう。

その結果、大手企業への申し込みが何千〜何万人と集中することが予想されます。似たようなエントリーシート、志望動機では、人事の目に留まる可能性が昨年以上に厳しくなってくるはずです。

 

そうすると、どうすれば希望する会社から内定がもらえるのか?

 

採用する側としても、会社に価値を提供してくれそうな人間を採用したいわけですから、

  • あなたは何をしたいのか?
  • どんな価値観を持っているのか?何を大事だと思っているのか?
  • どんなことに夢中になって取り組める人間なのか?

といった、人間的な要素を問われることになるはずです。

 

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新型コロナウイルスの拡大によって、これまでの「人と人が接してきた商売」をしていた企業は、そもそも売り上げが成り立たなくなってきます。

特に、雇用調整助成金が終了する10月以降はかなり厳しくなってくると予想されます。転職市場もだんだん厳しくなっていくことでしょう。

 

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